群馬県はパスタの原料である小麦粉の生産量が北海道、福岡県、佐賀県に次ぐ全国第4位、本州では最大の小麦生産県です。小麦の生産が盛んな群馬はうどんや焼きまんじゅうが伝統食。パスタ文化が根付くのも自然の流れ。県内全域にパスタ店が多く、とりわけ高崎に集中している。群馬のパスタの特徴はその量の多さ。他県の人が見るとビックリするかも!
昭和40年代、当時としては珍しいイタリア料理店のパスタが高崎市で人気を呼び、高崎は県内屈指のパスタ文化を生み出した。パスタ消費量は全国屈指で、老舗店「シャンゴ」をはじめとした専門店が数多く、点在している。
高崎の老舗店「シャンゴ」で、ボンゴレを作る際に捨てていたあさりのゆで汁に注目した店主。「旨味があるのにもったいない」とスープに応用したのが始まり。「スープスパゲティ」は1972年(昭和47年)に初めて売り出してから大手食品メーカーも注目。辛口トマト味の「ベスビオ」は群馬で好まれる辛口味噌ラーメンから着想され、イタリアのベスビオ火山を想起させるネーミングを施したそう。
2009年にスタートしたイベント「キング・オブ・パスタ」。小麦文化と豊かな農作物に育まれた食文化を、パスタを通じて再認識し、食文化の更なる発展を目的として開催。高崎市内のイタリア料理店が自慢のパスタメニューを用意し、来場者が好きなパスタに投票。その年のキング・オブ・パスタが決定する。来場者は年々増え、9000人以上。メディアからも注目され、TVでは全国ネットで取り上げられている。