梨、りんご、ぶどう、ブルーベリー、いちご、さくらんぼ、プルーン、プラム、みかん、桃、すもも、プルーン、かき、いちじく、キウイ、梅…。群馬県は、多品目の果物を生産するかくれた“果物王国”である。果物狩りができる観光農園や、朝もぎの新鮮果実を直売する果樹園も多い。
群馬県の中山間地域の特徴である昼夜の温度差が大きく、日照時間が長いことを活かしてりんごの栽培がさかん。利根沼田、吾妻、渋川地区には、多くの観光果樹園がある。陽光・ぐんま名月・ふじ・あかぎ・スリムレッド・秋映・つがるなど、生産品種も様々。オリジナル品種で特に人気なのは「ぐんま名月」。甘くて蜜がたくさん入って、さわやかな味わい。蜜が皮まで届くほどに樹で実らせる。皮が柔らかくて丸かじりに最適な「スリムレッド」や新品種「おぜの紅」など、直売所で味わえる。
多彩な品種がうれしいぶどうの産地。榛名南麓地域の榛東村・吉岡町・沼田市、桐生市等にぶどう園がある。ぶどう狩りは8月上旬から始まる。樹で完熟した実のフレッシュなおいしさを味わってほしい。夏場は実を冷凍しておけば保存が効き、シャーベット状に解凍すればおやつにぴったり。「デラウェア」や「巨峰」はもちろん、「ピオーネ」「伊豆錦」「黄玉」「安芸クイーン」、皮ごと食べられる高級品種の「シャインマスカット」も人気だ。
甘さ、みずみずしさが自慢の群馬県の梨の栽培は歴史が古く、江戸時代には前橋で栽培されていた。現在は、榛名南麓地域の高崎市を中心に前橋市、明和町、藤岡市等で生産されている。堆肥を用いた土づくり、フェロモン剤を用いた減農薬栽培、除草剤に頼らない草生栽培など、安心安全にこだわっている。一番おいしい時期に摘み取ってすぐに直売するので、新鮮で食べごろ。品種は「新水」「幸水」「豊水」「あきづき」などの他、産地でしか買えない珍しい品種もあり、食べ比べも楽しみだ。
冬の群馬県の日照量は日本一なので、イチゴの栽培も盛ん。県内各所でいちご狩りが楽しめる。群馬のいちご「やよいひめ」は群馬県で育成され、2005年に品種登録された。大きくて甘いことはもちろん、果肉がしっかりしていて、皮も丈夫。輸送に優れ、日持ちが良いことが特徴。
群馬県は古くから梅の産地として全国的に有名。なかでも西上州には、「ぐんま三大梅林」と言われる安中市の「秋間」、高崎市の「榛名」「箕郷」の3つの梅林が広がり、梅祭りは多くの人で賑わう。